マイナ保険証は、電子証明書の期限が切れてもいつまで使える? 猶予は「満了日から3か月」ではなく「その月の末日から3か月」

電子証明書の有効期限が切れても、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は、マイナ保険証で受診できます(厚生労働省)。ただし伝えられるのは資格情報だけです。満了日が3月31日なら6月30日まで、4月1日なら7月31日までと、1日で約1か月変わる境目の表、猶予が終わったあとの資格確認書、更新できる日(満了の3か月前)との関係を整理します。

公開日 2026年10月13日

マイナンバーカードの電子証明書は、年齢にかかわらず発行日から5回目の誕生日で期限が切れます。切れてもすぐにマイナ保険証が使えなくなるわけではなく、厚生労働省は、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は、引き続きマイナ保険証で受診できると案内しています。この「3か月」は、満了日から数えるのではなく、満了日のある月の末日から数えます。1日ちがうだけで、使える期間が約1か月変わることがあります。この記事では、厚生労働省のリーフレットの内容と、日付の数え方、猶予が終わったあとの扱いを整理します。

結論
  • 電子証明書の期限が切れてから、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は、マイナ保険証で受診できます(厚生労働省のリーフレット、令和8年8月時点)。ただし、この間に医療機関に伝わるのは保険資格の情報だけで、診療情報・薬剤情報等は提供されません。
  • 猶予の最終日は、満了日の「月」だけで決まります。この記事の数え方(月末の翌日から暦で3か月)だと、満了日が2027年3月31日なら2027年6月30日まで、翌日の2027年4月1日なら2027年7月31日までです。
  • 猶予が終わるとマイナ保険証は使えません。手元に有効な健康保険証がなく、再発行の手続きもしなかった場合は、3か月以内に資格確認書が交付されます(厚生労働省)。
  • 更新は、満了日までの期間が3か月未満になった日から、通知書がなくてもできます。期限が切れたあとも、市区町村の窓口で再発行できます(オンラインでは更新も再発行もできません)。

厚生労働省のリーフレットが示している3つの時期

厚生労働省の「マイナ保険証利用時には電子証明書の有効期限をご確認ください!」(令和8年8月時点)は、医療機関・薬局の顔認証付きカードリーダーの表示と合わせて、電子証明書の有効期限の前後を3つに分けています。

  • 満了の3か月前から:マイナ保険証で受診できます。カードリーダーに、有効期限が3か月以内になっているという通知が出ます。有効期限の2〜3か月前をめどに、有効期限通知書が届きます。通知がなくても、有効期限の3か月前から更新できます。
  • 期限が切れた翌日から3か月間:引き続きマイナ保険証で受診できます。ただし、保険資格情報の提供のみで、診療情報・薬剤情報等の提供はできません。速やかに再発行の手続きをするよう、画面に表示されます。この3か月は、「有効期限満了日が属する月の末日から3カ月間」と注記されています。
  • 3か月を過ぎたあと:マイナ保険証は使えません。手元に有効な健康保険証がなく、再発行の手続きもしなかった場合は、3か月以内に資格確認書が交付されるので、引き続き医療を受けられます。

協会けんぽも、令和7年8月のお知らせで、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は引き続きマイナ保険証を利用できると案内しています。加入者には、満了日が属する月の末日から2か月を経過した場合に、資格確認書を事業主経由で送付しているとも書いています(同年7月のお知らせは、資格確認書の送付を「月の末日から3か月目」と書いていました。送り方は保険者ごとの取り扱いなので、加入先に確認してください)。

「月の末日から3か月」は、満了日が同じ月なら同じ日に終わる

「月の末日から3か月間」を、民法の期間の数え方で読むと、月末の翌日(翌月1日)から暦の3か月で、猶予の最終日は、満了日の月から数えて3か月後の月の末日です。リーフレットには日付の例がないので、これはこの記事の読みです(民法140条・143条)。この読みだと、満了日が月のどこにあっても、同じ月なら猶予の最終日は同じです。

電子証明書の満了日猶予の最終日満了日から更新できる最初の日から
2027年3月31日3月の最終日2027年6月30日91日後180日後
2027年4月1日その翌日(4月の最初の日)2027年7月31日121日後210日後
2027年4月30日4月の最終日2027年7月31日92日後180日後
2027年5月1日5月の最初の日2027年8月31日122日後210日後
2027年1月31日1月の最終日(3か月後の4月は30日まで)2027年4月30日89日後180日後
2026年11月30日11月の最終日(3か月後は2月)2027年2月28日90日後180日後
2027年11月30日11月の最終日(3か月後はうるう年の2月)2028年2月29日91日後181日後

満了日が2027年3月31日(3月の最終日)なら、猶予は2027年6月30日までで、満了日の91日後です。1日ちがいの2027年4月1日なら2027年7月31日までで、121日後です。満了日が月の最初にあるほうが、猶予は長くなります。最初に更新できる日から数えると、2027年4月1日が満了日の場合、更新できる日(2027年1月2日)から猶予の最終日まで210日あります。満了日が月の最初にあれば、期限が切れたあとにも約4か月、月末なら約3か月の猶予があります。ただし、猶予のあいだは、診療情報・薬剤情報が伝わらないなど、使える機能が減ります。

自分の電子証明書の満了日は、マイナンバーカードの券面か、マイナポータルで確認できます(厚生労働省のリーフレット)。発行日と生年月日から確かめたいときは、マイナンバーカード・電子証明書の有効期限と更新できる日の計算で、カードと電子証明書の満了日、更新できる日、猶予の最終日を計算できます。

猶予のあいだに起きること・起きないこと

  • 受診はできます:保険資格の確認は、猶予のあいだはマイナ保険証でできます。
  • 診療情報・薬剤情報は医療機関に伝わりません:リーフレットに、診療情報・薬剤情報等の提供はできないと書かれています。伝わるのは保険資格の情報だけです。
  • 電子証明書が失効しても、カード本体は使えます:カード本体の有効期限が残っていれば、本人確認書類としては引き続き使えます(浜松市)。ただし、マイナポータルへのログイン、コンビニでの証明書の交付、e-Taxなど、電子証明書を使う手続きは使えません。
  • 再発行は窓口で、無料です:期限が切れたあとでも、住民登録のある市区町村の窓口で手続きできます。電子証明書の更新・再発行は、オンラインではできません(厚生労働省)。

カード本体の期限が切れたときは?

この記事の猶予は、リーフレットが書いている電子証明書の期限切れについてです。浜松市は、マイナンバーカードまたは電子証明書の有効期限が過ぎてから3か月間は、病院等でマイナ保険証として利用できると案内しています。カード本体の期限切れの扱いを、厚生労働省のリーフレットから確認できたわけではありません。カード本体の更新は、更新の申請だけでなく、交付のときに窓口へ行く必要があります(厚生労働省)。期限が近いときは、早めに申請してください。

この記事で確認していないこと

  • 「月の末日から3か月間」の最終日を、民法の数え方で、満了日の月から数えて3か月後の月末と読みました。厚生労働省・協会けんぽ・自治体の案内に、日付の例は見つかりませんでした。実際の運用が1日ずれる場合は、各医療機関や保険者の案内に従ってください。
  • リーフレットが説明しているのは、利用者証明用電子証明書(数字4桁の暗証番号)の期限切れです。署名用電子証明書(英数字6〜16桁)の期限切れが、マイナ保険証に影響するかは、読んだ資料には書かれていません。
  • 国民健康保険・健康保険組合・共済・後期高齢者医療ごとの、資格確認書を送る時期。協会けんぽの2か月経過・3か月目の記載のちがい以外は、確認していません。
  • 外国人住民のカード(在留期間で期限が変わる)、スマートフォンに入れた電子証明書。

出典

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、法律その他の専門的助言ではありません。法令や制度は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わる場合もあります。契約書や重要な手続については、条文や公的機関の案内を確認し、必要に応じて弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。