法定労働時間の総枠の計算

清算期間・変形期間の暦日数から、法定労働時間の総枠(週40時間 × 日数 ÷ 7)を計算。31日は177.1時間。特例措置対象事業場の44時間、清算期間が1か月を超えるときの週平均50時間、完全週休2日制の特例にも対応します。

定めた総労働時間(任意。総枠に収まっているか確かめます)

起算日を正しく入力してください。

法定労働時間の総枠とは

フレックスタイム制の清算期間や、1か月単位の変形労働時間制の変形期間では、「1日8時間・1週40時間」を期間全体の平均で考えます。その期間に働かせられる時間の上限が、法定労働時間の総枠です。式は「1週間の法定労働時間(40時間)× 期間の暦日数 ÷ 7」です(厚生労働省)。清算期間における実際の労働時間のうち、総枠を超えた時間が時間外労働になります。時間外労働をさせるには36協定の締結が必要です(フレックスタイム制の手引き)。

厚生労働省の表は、小数第2位以下を切り捨てた0.1時間単位です。上のツールも同じ扱いで、あわせて分まで(切り捨て)示します。たとえば31日は177.142…時間なので、177.1時間(177時間8分)です。

日数ごとの総枠(週40時間)

期間暦日数総枠(0.1時間まで)分まで
1か月31日177.1時間177時間8分
30日171.4時間171時間25分
29日165.7時間165時間42分
28日160.0時間160時間
2か月62日354.2時間354時間17分
61日348.5時間348時間34分
60日342.8時間342時間51分
59日337.1時間337時間8分
3か月92日525.7時間525時間42分
91日520.0時間520時間
90日514.2時間514時間17分
89日508.5時間508時間34分

この表は、厚生労働省の手引きの表と同じ数字です(ビルド時に、上のツールと同じ計算で照合しています)。

特例措置対象事業場(週44時間)

常時10人未満の労働者を使用する商業、映画・演劇業(映画の製作の事業を除く)、保健衛生業、接客娯楽業は、1週間の法定労働時間が44時間です(施行規則25条の2)。総枠は「44時間 × 暦日数 ÷ 7」で、1か月なら31日で194.8時間、30日で188.5時間、29日で182.2時間、28日で176.0時間です。ただし、フレックスタイム制の清算期間が1か月を超える場合は、特例措置対象事業場でも週40時間で計算します(施行規則25条の2第4項、厚生労働省の手引き)。

清算期間が1か月を超えるときの、1か月ごとの上限

フレックスタイム制の清算期間は、3か月まで延ばせます。清算期間が1か月を超えるときは、清算期間全体が総枠に収まることに加えて、清算期間を開始の日以後1か月ごとに区分した各期間(最後に1か月未満の期間が生じたときは、その期間)の労働時間が、週平均50時間を超えないことが必要です。どちらかを超えた時間は時間外労働になります(労働基準法32条の3第2項、厚生労働省の手引き)。50時間の上限は「50時間 × 暦日数 ÷ 7」で、31日なら221.4時間、30日なら214.2時間、29日なら207.1時間、28日なら200.0時間です(この4つの数字は、条文の式から計算したもので、厚生労働省の資料の表ではありません)。

また、清算期間が1か月を超えるときに、中途入社や途中退職などで、実際に働いた期間が清算期間より短い労働者については、その期間を平均して週40時間を超えて働かせた時間に、割増賃金を支払う必要があります(32条の3の2)。

完全週休2日制の特例:曜日の巡りで総枠を超えるとき

土日が休みの会社が、フレックスタイム制で標準の1日の労働時間を7時間45分にすると、曜日の巡りによっては、残業がなくても総枠を超えることがあります。厚生労働省の手引きの例は、31日の月で、所定労働日数が23日の場合です。7時間45分 × 23日 = 178時間15分(178.25時間)に対して、総枠は177.1時間(177時間8分)なので、1時間7分超えます。

週の所定労働日数が5日の労働者については、労使協定で、労働時間の限度を「清算期間における所定労働日数 × 8時間」とすることができます(32条の3第3項)。この例では、8時間 × 23日 = 184時間となり、178時間15分は収まります。上のツールで、完全週休2日にチェックを入れ(祝日を休日にする設定は外したまま)、2025年1月1日(水)を起算日にすると、所定労働日数23日として、この限度を表示します。

1か月単位の変形労働時間制の総枠

1か月単位の変形労働時間制(労働基準法32条の2)は、1か月以内の一定の期間(変形期間)を平均して1週間の労働時間が40時間(特例措置対象事業場は44時間)を超えない範囲で、特定した週・日に、1日8時間・1週40時間を超えて働かせられる制度です。導入には、労使協定または就業規則などで、変形期間、起算日、変形期間における法定労働時間の総枠の範囲内で各日・各週の労働時間を特定する必要があります(厚生労働省)。兵庫労働局のページは、31日の月の総枠を「40時間×(31日÷7日)=177.14時間」と示しています。フレックスタイム制の表の177.1時間(小数第2位以下を切り捨て)と同じ計算です。

このツールで計算しないこと・確認できていないこと

  • 1年単位・1週間単位の変形労働時間制(32条の4、32条の5)の総枠、日ごと・週ごとの時間外労働の判定、36協定の上限、割増賃金の額。
  • 制度そのものの要件(労使協定、就業規則、労働基準監督署長への届出など)を満たしているか。
  • 起算日が29〜31日のとき(月によって1か月後の同じ日がない)。1〜28日の起算日だけ計算します。
  • 所定休日の数え方は、選んだ曜日、祝日(内閣府の一覧は2027年分まで)、入力した日数から機械的に数えたものです。実際の会社のカレンダーと違う場合は、その日数を「その他の所定休日」で調整してください。
  • 労働基準法32条・32条の2・32条の3・32条の3の2・40条と、施行規則25条の2は、e-Govの現行の本文(2026年9月26日確認)で確認しました。2027年4月1日と2028年12月23日に施行される予定の改正でも、これらの本文は変わりません。

月給を時給に直したいとき、実際の勤務の残業時間や割増賃金を計算したいときは、勤務時間計算をご利用ください。

出典

計算結果は一般的な目安であり、法律・税務その他の専門的助言ではありません。航空券や契約書、期限の管理など重要な場面では、公式の情報や専門家の説明でもご確認ください。