退職後の手続き期限の計算
退職日から、資格喪失日、健康保険の任意継続の申出(20日)、国民健康保険と国民年金の届出(14日)、雇用保険の受給期間(1年)と延長・特例の申請期限を、条文と協会けんぽ・労働局の案内どおりに計算。数え方が2通りあるときは両方を示します。
退職日を入力すると、資格喪失日と、任意継続・国民健康保険・国民年金・失業保険の期限が、早い順にここに表示されます。
期限の一覧
| 手続き | 数え始める日 | 期間 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 資格喪失日(会社の健康保険・厚生年金をやめる日) | 退職日 | 退職日の翌日 | 健康保険法36条2号、厚生年金保険法14条2号 |
| 健康保険の任意継続の申出 | 資格喪失日 | 20日以内(正当な理由があれば過ぎてからも受理されることがある) | 健康保険法37条1項 |
| 国民健康保険の加入の届出 | 資格取得日(退職日の翌日) | 14日以内 | 国民健康保険法施行規則3条 |
| 国民年金の第1号被保険者への切り替え | 厚生年金をやめた日(退職日の翌日) | 14日以内 | 国民年金法施行規則6条の2第1項 |
| 雇用保険の基本手当の受給期間 | 離職の日の翌日 | 1年 | 雇用保険法20条1項1号 |
| 受給期間の延長の申請(引き続き30日以上働けないとき) | 働けなくなった日から30日が過ぎた日の翌日以降 | 延長後の受給期間の最後の日まで(最長で離職の日の翌日から4年) | 雇用保険法20条1項、同施行規則31条3項 |
| 受給期間の延長の申出(60歳以上の定年などで離職) | 離職の日の翌日 | 2か月以内 | 雇用保険法20条2項、同施行規則31条の3第2項 |
| 受給期間の特例の申請(事業を始めたとき) | 事業を開始した日などの翌日 | 2か月以内 | 厚生労働省・労働局の案内 |
退職後の健康保険は、「任意継続」「国民健康保険」「家族の健康保険の被扶養者になる」「次の会社の健康保険に入る」のどれかで、期限があるのは前の2つです。このツールは、どれを選ぶほうが得かの比較はしません(保険料の計算を含みません)。
数え方と、休日の扱い
- 資格喪失日は、退職日の翌日です(健康保険法36条2号、厚生年金保険法14条2号)。協会けんぽの案内の例では、3月30日退職なら3月31日、月末の3月31日退職なら4月1日に資格喪失します。たとえば2026年10月31日(土)に退職すると、資格喪失日は2026年11月1日(日)です。
- 任意継続の「20日」と、国民健康保険・国民年金の「14日」は、資格喪失日をどう数えるかを述べた資料を確認できていません。資格喪失日を1日目に数える(協会けんぽの「退職日の翌日から20日以内」に近い読み)と1日早く、民法140条の原則(その日を数えず、翌日から数える)だと1日遅くなります。このツールは両方を計算して、早いほうを目安にします。上の例では、任意継続は2026年11月20日(金)(資格喪失日を1日目に数える)と2026年11月21日(土)(民法140条)です。
- 20日目が土曜・日曜・祝日のときは、協会けんぽは翌営業日までと案内しています。上の例では、2026年11月21日(土)が土曜で、翌日が日曜、その次の月曜(11月23日)は祝日なので、民法140条の数え方での期限は2026年11月24日(火)です。郵送は期限内に届く必要があるので(必着)、早めに出してください。
- 国民健康保険と国民年金の届出は、市区町村の窓口に出します。地方自治法4条の2第4項は、法律または法律に基づく命令が期間で定める届出の期限が、条例で定める自治体の休日にあたるときは、休日の翌日を期限とみなすと定めています。休日は、土曜・日曜・祝日と、条例で定める年末年始です。このツールは年末年始を12月29日〜1月3日で数えますが、自治体で違う場合があります(協会けんぽ滋賀支部は、令和7年末は12月27日〜1月4日が休みでした)。
- 受給期間の最後の日と、延長・特例の申請期限は、条文や案内が「翌日から起算して」と書くので、翌日を1日目に数えます。たとえば2026年10月31日(土)に退職すると、受給期間の最後の日は2027年10月31日(日)です。休日で延びるという記載は確認できていないので、ツールは延ばしません。
失業保険の「受給期間」と、延長のとき
雇用保険の基本手当は、原則として、離職の日の翌日から1年の間の、失業している日について支給されます(雇用保険法20条1項)。受給期間を過ぎると、給付日数が残っていても支給されません(神奈川労働局)。妊娠・出産・育児・病気やけがなどで、引き続き30日以上働けないときは、ハローワークに申し出ると、働けない日数が受給期間に加わり、最長で離職の日の翌日から4年まで延長されます(同条同項かっこ書、厚生労働省)。
延長の申請は、働けなくなって30日が過ぎてから、なるべく早くするのが原則ですが、延長後の受給期間の最後の日までならできます。たとえば、2026年11月1日(日)から200日間働けないと、本来の受給期間の最後の日(2027年10月31日(日))に200日を加えた2028年5月18日(木)が、延長後の最後の日です。神奈川労働局の図でも、「職業に就くことができない期間200日」が「延長された期間200日」になっています。ただし、申請が遅いと、延長しても所定給付日数のすべてを受け取れないことがあります(厚生労働省・神奈川労働局)。「働けなくなって30日たってから1か月以内」という古い案内との違いは、ガイド「失業保険の受給期間の延長は1か月以内ではない?」で、日付の例と一緒に説明しています。
基本手当の金額や日数、給付制限の期間は、このツールでは計算していません。計算は、姉妹サイトの失業保険(基本手当)の計算を使えます。
このツールで計算しないこと・確認できていないこと
- 次の勤め先にすぐ入るとき(健康保険・厚生年金は切れ目なく移るので、任意継続・国民健康保険・国民年金の届出は要りません)、家族の被扶養者になるとき、配偶者を扶養していたときの手続き(国民年金の第3号被保険者からの切り替えなど)。
- 任意継続の「資格喪失日の前日まで継続して2か月以上の被保険者期間」の判定(健康保険法3条4項)、保険料の額と前納、2年の加入期間、国民健康保険との比較。
- 失業保険の所定給付日数・待期・給付制限、就職困難者などの受給期間の加算(雇用保険法20条1項2号・3号)、教育訓練給付や高年齢雇用継続給付の延長、受給期間の特例の要件の判定(案内の文言のみで、条文は読んでいません)。
- 事業主が出す資格喪失届と離職票の期限、住民税、傷病手当金・出産手当金の退職後の継続給付、年金の免除・納付猶予の申請。
- 数え方(資格喪失日を1日目に数えるか)と、20日目・14日目が休日のときの扱いは、条文や案内に日付の例がなく、このページの読みです。協会けんぽの各支部、市区町村、日本年金機構の窓口で確認できます。
- 条文は、e-Govの現行の本文を2026年10月11日に確認し、未施行の改正の版の同じ条文と突き合わせました。健康保険法3条4項・36〜38条、厚生年金保険法14条、国民年金法7〜9条・12条、同施行規則6条の2、国民健康保険法施行規則3条、雇用保険法20条、同施行規則30条・31条・31条の2・31条の3、地方自治法4条の2は、読めた版ではどれも同じです。
- 期間の数え方(初日を数えるかどうか)は、ガイド「初日算入と初日不算入の違い」で説明しています。日数だけを数えたいときは日数計算が使えます。
出典
- e-Gov法令検索 — 健康保険法(3条4項 任意継続被保険者、36条 資格喪失の時期、37条 任意継続被保険者の申出、38条 資格喪失)
- e-Gov法令検索 — 厚生年金保険法(14条 資格喪失の時期)
- e-Gov法令検索 — 国民健康保険法施行規則(3条 他の保険に入らなくなったことによる資格取得の届出)
- e-Gov法令検索 — 国民年金法(7〜9条 被保険者の資格、12条 届出)
- e-Gov法令検索 — 国民年金法施行規則(6条の2 被保険者の種別の変更の届出)
- e-Gov法令検索 — 地方自治法(4条の2 地方公共団体の休日、届出などの期限が休日にあたるとき)
- e-Gov法令検索 — 雇用保険法(20条 基本手当の支給の期間)
- e-Gov法令検索 — 雇用保険法施行規則(30条・31条 受給期間延長の申出、31条の2・31条の3 定年退職者等の申出)
- e-Gov法令検索 — 民法(140条 期間の起算)
- 協会けんぽ — 任意継続(退職日の翌日から20日以内、20日目が土日・祝日の場合は翌営業日、郵送は必着)
- 協会けんぽ — よくあるご質問「任意継続の加入条件について」(資格喪失日から20日、2か月以上の被保険者期間)
- 協会けんぽ 滋賀支部 — 年末年始の業務について(令和7年12月。20日目が営業日でない場合はその翌営業日)
- 協会けんぽ 高知支部 — 退職後の健康保険加入のご案内(3月30日退職→3月31日、3月31日退職→4月1日に資格喪失)
- 名古屋市 — 国民健康保険の加入手続き(退職で職場の健康保険をやめたときは14日以内)
- 大田区 — 国民健康保険に加入するとき(職場の健康保険をやめた場合は14日以内、遅れるとさかのぼって加入)
- 神奈川労働局・ハローワーク — 離職されたみなさまへ(令和8年8月版。受給期間・受給期間延長・受給期間の特例)
- 厚生労働省 — 平成29年4月1日から、雇用保険の基本手当について受給期間延長の申請期限を変更します
計算結果は一般的な目安であり、法律・税務その他の専門的助言ではありません。航空券や契約書、期限の管理など重要な場面では、公式の情報や専門家の説明でもご確認ください。