出産予定日が7日以上ずれたら? 最終月経・排卵日・超音波での決め方と、1週間のずれで動く日付

日本産科婦人科学会のガイドライン(CQ009)は、予定日を最終月経から280日、排卵日・受精日から266日で決め、最終月経などからの予定日と、超音波(CRL 14〜41mm)からの予定日が7日以上ずれたら超音波の予定日を採用するとしています。予定日が1週間動くと、妊娠週数、産前休業を請求できる最初の日、妊婦健診の期間、42週の日がどう動くかを、日付で確かめます。

公開日 2026年10月7日

出産予定日は、最初に聞いた日付から、あとで変わることがあります。妊娠初期の超音波で「最終月経から数えた日付と1週間ずれています」と言われる、というのは珍しい話ではありません。日本産科婦人科学会のガイドラインが、予定日をどう決め、いつ決め直すと書いているかを読み、予定日が1週間動くと妊娠週数や休業の日付がどう動くかを、日付で確かめます。

ガイドライン(2011年版の CQ009)は、最終月経(や推定排卵日)からの予定日と、頭殿長(CRL)が14〜41mmの時期に正確に測った CRL からの予定日の差が7日未満なら前者を、7日以上なら CRL からの予定日を採用する、としています。最終月経などの情報が不確実なら、最初から CRL からの予定日です。

最終月経から数える方法が、ずれやすい理由

最終月経の開始日に280日を足す方法は、月経開始日の14日後に排卵して受精した、という前提で数えています。ガイドラインは、さまざまな要因で15%前後の女性は排卵が遅れるので、この方法だと妊娠週数を過大に評価することがある、と書いています。不正出血を最終月経と思い込んだときは、逆に過小評価になりうること、最終月経の日付の記憶が不確かなことも、誤差の原因とされています。

そこで、基礎体温などから推定した排卵日、人工授精の日、採卵日がわかるときは、その日を妊娠2週0日として266日を足します。体外受精の胚移植日からの数え方は、出産予定日の計算に例があります。排卵日からの予定日と最終月経からの予定日の差が2〜3日以内なら、予定日を変更しなくてもよい、というのがガイドラインの説明です。

例:排卵が7日遅れた人の予定日(作り話の例)

次の例は、数え方を見せるための作り話の数字です。最終月経の開始日が2026年1月1日(木)なら、最終月経からの予定日は2026年10月8日(木)です。この人の月経周期が長く、基礎体温から排卵日が2026年1月22日(木)(月経開始の21日後。14日後より7日遅い)と推定できたなら、排卵日からの予定日は2026年10月15日(木)で、最終月経からの予定日より7日後です。2〜3日を超えるずれなので、排卵日が特定できるときは排卵日から数えた予定日を用いる、というガイドラインの考え方では、2026年10月15日(木)になります。

超音波で予定日が出たとき:7日で分かれる

排卵日がわからず、最終月経の日付だけがある人の場合です。最終月経からの予定日が2026年10月8日(木)のとき、CRL 25mm の超音波から出た予定日が2026年10月14日(水)(6日の差)なら、7日未満なので最初の予定日のままです。2026年10月15日(木)(7日の差)なら、7日以上なので超音波の予定日を採用します。ガイドラインの文では、差が7日未満なら前者、7日以上なら CRL、です。

  • このルールが当てはまるのは、CRL が14〜41mmの時期に、正確に測った場合です。ガイドラインは、CRL が20〜30mm前後で正確な断面で測れていれば1回の計測で予定日を決めてよく、断面が不正確だったり20mm未満だったりするときは、1〜2週間後に測り直して予定日を推定することが望ましい、と書いています。上の例で CRL が12mm(14mm未満)だったなら、この7日のルールは使えません。
  • CRL が41〜50mmでは、CRL も BPD(児頭大横径)も誤差が大きいので、BPD が20mmを超えたところで予定日を推定します。50mmを超えるときは、胎児の姿勢による計測値のばらつきが大きいので BPD や FL(大腿骨長)を使います。
  • 妊娠20週未満で12週以降と推定される場合は、最終月経からの予定日と超音波(BPD、FL など)の予定日が10日以上ずれていたら、超音波の予定日を採用します。20週以降も同じ考え方ですが、誤差が大きいので、早産・胎児発育不全・過期妊娠の診断は慎重に、とされています。
  • どの方法で予定日を決めた後も、超音波検査で予定日と週数を確かめ直すことは、妊婦管理上、大切とされています。多胎妊娠は、妊娠初期なら単胎の基準値で予定日を決めます。

予定日が1週間動くと、動く日付

上の例の2026年10月8日(木)と2026年10月15日(木)(7日の差)で、日付がどう動くかを並べます。2026年6月18日(木)の妊娠週数、妊娠週数から決まる日、産前休業(労働基準法65条。予定日の6週間前から、請求した場合)を請求できる最初の日、妊婦健診の告示にある検査の週数(GBS 検査は妊娠33週から37週までの間)の期間の日付です。

予定日 2026年10月8日(木)予定日 2026年10月15日(木)
2026年6月18日(木)の妊娠週数妊娠24週0日妊娠23週0日
妊娠24週0日になる日2026年6月18日(木)2026年6月25日(木)
妊娠36週0日になる日2026年9月10日(木)2026年9月17日(木)
GBS 検査(33週0日〜37週6日)2026年8月20日(木)〜2026年9月23日(水)2026年8月27日(木)〜2026年9月30日(水)
産前休業を請求できる最初の日2026年8月28日(金)2026年9月4日(金)
妊娠42週0日(満294日)2026年10月22日(木)2026年10月29日(木)

どの行も、ちょうど7日ずれます。つまり、予定日が7日後ろに動くと、同じ日の妊娠週数は1週間若くなり(24週0日が23週0日)、産前休業を請求できる最初の日も7日後ろに動きます。ガイドラインが、予定日を正確に決めることが、流早産、胎児発育不全、過期妊娠の診断に必要だとしているのは、この週数の基準が動くためです。

産前休業は予定日を基準に数える休業(厚生労働省)なので、予定日が変わると、休業を請求できる最初の日も変わります。すでに会社に届け出た予定日が変わったときの手続き(会社への連絡、社会保険の届出)は、この記事では確かめていません。出産日が予定日とずれた場合の休業の数え方は、産前産後休業の期間の計算で確かめられます。

出産手当金の産前の期間は、出産予定日から数えます。予定日がずれたときに、請求の期限(2年)がどう動くかは、ガイド「出産手当金・出産育児一時金はいつまで請求できる?」の例(予定日より5日遅れて出産したとき)にあります。

この記事で確認できていないこと

  • 読んだのは、日本産婦人科医会のサイトに掲載されている「産婦人科診療ガイドライン―産科編2011」です。現行の版(2023年版、2026年版)の本文は、無料で読める場所が見つからず、読めていません。数字(7日、10日、14〜41mm)が現行の版でも同じかは、確かめていません。
  • 人物と日付の例は、数え方を見せるための作り話です。実際の予定日は、診察して計測した医療機関が決めます。「7日以上ずれたら超音波の予定日を採用する」はガイドラインの原則で、CRL の計測が正確か、最終月経などの情報が確かかを含めて、実際には医師が判断します。
  • 妊娠週数と、妊婦健診の検査の週数の読み方(24週から35週まで=24週0日〜35週6日、GBS は33週0日〜37週6日)は、この記事の読み方です。実際の受診の時期は、医療機関と自治体の案内に従ってください。
  • 予定日の変更による育児休業・出産手当金・社会保険料の免除などの期間の変化は、この記事では扱っていません。育児休業の期間は育児休業の期間の計算で確かめられます。

出典

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、法律その他の専門的助言ではありません。法令や制度は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わる場合もあります。契約書や重要な手続については、条文や公的機関の案内を確認し、必要に応じて弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。