契約を更新しないと言われたら、いつまでに予告が必要? 雇止めの予告は満了日の30日前まで、対象は3つの場合だけ(月末満了の早見表)

有期労働契約を更新しない(雇止め)ときは、少なくとも満了日の30日前までに予告する、と厚生労働省の基準は定めています。ただし対象は、3回以上更新された契約、通算1年を超えて更新された契約、1年を超える契約期間の契約だけで、更新しない旨が明示されていれば対象外です。契約パターンごとの判定、月末満了の30日前の早見表、予告後の理由の証明書、令和6年4月の更新上限の説明を整理します。

公開日 2026年10月22日

契約社員やパートの契約を「更新しない」と言われたとき、会社には、いつまでに知らせる決まりがあるのでしょうか。厚生労働省の基準は、有期労働契約を更新しない(雇止めをする)場合には、少なくとも契約期間が満了する日の30日前までに予告しなければならない、としています。ただし、予告が必要なのは、一定の契約だけです。

結論
  • 予告が必要な契約は、①3回以上更新された契約、②1年以下の契約が更新され、最初の契約から通算1年を超える場合、③1年を超える契約期間の契約、のどれかです。
  • ただし、あらかじめその契約を更新しない旨が明示されているときは、予告の対象から除かれます。
  • 満了日が月末のとき、30日前の日は、31日の月なら同じ月の1日、30日の月なら前の月の末日です(下の表)。

どんな契約が、予告の対象になるか

1年の契約を初めて結んで、そのまま満了するだけなら、この基準の予告の対象になりません。契約が長い、更新が多い、通算が長い、のどれかに当たると、対象になります。次は、満了日が2027年の3月末などの例です(判定は、厚生労働省のリーフレットの3つの場合にあてはめたものです)。

契約のパターン予告の対象理由
1年の契約を初めて結んだ(更新0回)対象外契約期間は1年ちょうどで、1年を超えず、更新もされていない
1年と1か月の契約を初めて結んだ対象③ 1年を超える契約期間
6か月の契約を1回更新(通算1年)対象外通算がちょうど1年で、1年を超えない
6か月の契約を2回更新(通算1年6か月)対象② 更新され、最初の契約から通算1年を超える
3か月の契約を3回更新(通算1年)対象① 3回以上更新されている
上の「3回更新」でも、更新しない旨が明示されている対象外あらかじめ更新しない旨が明示されている

「通算1年を超える」は、始めた日から1年が満了する日より後まで続くことです(このページの読みです)。たとえば2026年4月1日に始めた契約なら、2027年3月31日が通算ちょうど1年で、2027年4月1日以後に満了すると、1年を超えます。自分の契約は、雇止めの予告の期限の計算で調べられます。

満了日の30日前は、いつか(月末満了の早見表)

30日前は、満了日から30日さかのぼった日です。予告の日の翌日から満了日まで30日以上、という数え方です(解雇予告の30日と同じ数え方にそろえたこのページの読みです)。

満了日(2027年)予告の最後の日
2027年1月31日2027年1月1日
2027年2月28日2027年1月29日
2027年3月31日2027年3月1日
2027年4月30日2027年3月31日
2027年5月31日2027年5月1日
2027年6月30日2027年5月31日
2027年7月31日2027年7月1日
2027年8月31日2027年8月1日
2027年9月30日2027年8月31日
2027年10月31日2027年10月1日
2027年11月30日2027年10月31日
2027年12月31日2027年12月1日

予告のあとと、ほかのルールとの違い

  • 予告のあとに、労働者が雇止めの理由の証明書を請求したら、会社は遅滞なく交付します。雇止めのあとに請求されても同じです。理由は、「契約期間の満了」とは別の理由にします(リーフレットの例: 前回の更新時に更新しないことが合意されていた、更新回数の上限に係る、業務の終了・中止、事業縮小、能力が十分でない、勤務不良など)。
  • 令和6年(2024年)4月1日から、契約後に更新上限(通算契約期間または更新回数の上限)を新たに設けたり短縮したりするときは、その理由をあらかじめ説明する必要があります。
  • 解雇の予告(労働基準法20条)は、30日前までに予告しないと、不足の日数分の平均賃金を支払う仕組みがあります。雇止めの予告は、厚生労働大臣の基準で、リーフレットは、労働基準監督署が使用者に助言・指導をするとしています。解雇予告はガイド「解雇予告は何日前?」、無期転換はガイド「無期転換は会社に断れない?」にあります。

この記事で確認していないこと

  • 基準の本文(平成15年厚生労働省告示第357号)は、e-Govにないため、読んでいません。このページは、厚生労働省のリーフレットの記載にあてはめたものです。リーフレットに、30日・1年の数え方の日付の例はありません。
  • 予告をしたかどうか、雇止めが有効かどうか(労働契約法19条)、更新への期待が生じているかどうかは、判断しません。

出典

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、法律その他の専門的助言ではありません。法令や制度は改正されることがあり、個別の事情によって結論が変わる場合もあります。契約書や重要な手続については、条文や公的機関の案内を確認し、必要に応じて弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。