年間休日の計算
1日の所定労働時間から、法定労働時間の範囲に収めるために必要な最低年間休日を計算します(1日8時間・365日なら105日)。いまの年間休日から、年間の所定労働時間・1週平均・1箇月平均所定労働時間・月給の時間額、就労条件総合調査の階級も確かめられます。
年の総時間で数えた最低年間休日(365日の年、1日8時間)
105日
総枠 週40時間 × 365日 ÷ 7 = 2,085.7時間。1日8時間なら働ける日数は260日まで、365 − 260 = 105日です。
- 毎週同じ勤務のとき(変形労働時間制なし)
- 週に働ける日数は最大5日(休み2日以上)。週40時間をちょうど使い切ります
- 1年単位の変形労働時間制(1日の平均がこの時間)
- 最低105日(総枠なら105日、労働日数280日の限度なら85日の、大きいほう)
- 労基法35条の下限(毎週1日、または4週4日)
- 年52日以上
労働基準法の条文と厚生労働省の資料にそった計算です(読み方は本ツールのものを含みます)。「年間休日◯日以上」と直接定めた条文は、読んだ範囲では見当たりません。休日の数え方、変形労働時間制の協定、個別の契約の適否は、勤め先や労働基準監督署・労働局でご確認ください。
年間休日と法定労働時間のルール
- 労働基準法32条は、労働時間を、休憩時間を除いて1週間について40時間、1日について8時間までと定めています(常時10人未満の商業・映画演劇・保健衛生業・接客娯楽業は、施行規則25条の2により週44時間)。
- 35条は、毎週少なくとも1回の休日(4週間を通じて4日以上でもよい)を定めています。
- 読んだ範囲では、「年間休日◯日以上」と、休日の合計日数の最低を直接定めた条文は見当たりません。よく聞く「105日」は、1年を平均して週40時間に収めるために必要な休日を、計算で出した目安です。
- 1年単位の変形労働時間制(32条の4)は、対象期間を平均して1週間当たり40時間を超えない範囲で、忙しい時期に長く、暇な時期に短く働く制度です。対象期間が3箇月を超えるときは、労働日数が1年当たり280日までという限度があります(施行規則12条の4第3項)。特例措置対象事業場でも、この制度には週40時間が使われます(施行規則25条の2第4項)。
- 就労条件総合調査の「年間休日総数」は、会社が休日と定めた週休日と、国民の祝日・年末年始・夏季休暇などの休日の合計で、年次有給休暇の分は含みません。
1日の所定労働時間ごとの最低年間休日(365日の年)
総枠は、40時間 × 365日 ÷ 7 = 2,085.7時間です。1日の所定労働時間が一定なら、働ける日数は総枠 ÷ 1日の時間(端数切り捨て)、休日はそれを365から引いた日数です。8時間なら260日働けて、休日は105日です。
| 1日の所定労働時間 | 働ける日数の最大 | 総枠で数えた最低年間休日 | 1年単位の変形労働時間制(280日の限度を含む) |
|---|---|---|---|
| 8時間 | 260日 | 105日 | 105日 |
| 7時間45分 | 269日 | 96日 | 96日 |
| 7時間30分 | 278日 | 87日 | 87日 |
| 7時間 | 297日 | 68日 | 85日 |
1日が短くても、1年単位の変形労働時間制では、労働日数が280日までなので休日は85日以上(365日の年)になります。表の7時間は、総枠だけなら68日ですが、280日の限度のほうが厳しく、85日です。
毎週同じ勤務と、年の総時間は別の物差し
上の最低年間休日は、「年の総時間」で数えた日数です。毎週同じ勤務で変形労働時間制を使わない会社は、週ごとに「週40時間・1日8時間」を守れば足り、年の休日が105日に届かなくても、それだけで違反とは言えません(これは本ツールの読み方で、厚生労働省の資料に明示された言い方ではありません)。
たとえば2026年は、月〜金が261日あります。毎週月〜金に8時間働けば、休日は365 − 261 = 104日で、年間の所定労働時間は2,088時間です。総枠の2,085.7時間より2.3時間多くなりますが、どの週も40時間ちょうどです。年の総時間が効くのは、1年単位の変形労働時間制のように、期間を平均して数える制度です。
月給を時給にするときの1箇月平均所定労働時間
月給制の賃金を時間額にするとき(最低賃金との比較など)は、月給 ÷ 1箇月平均所定労働時間で換算します。1箇月平均所定労働時間は、年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間 ÷ 12で、年間休日が多いほど短くなり、時間額は高くなります。大阪労働局の例は、年間所定労働日数269日(年間休日96日)・1日7時間30分なら、168.125時間で、月給206,800円は1230.03…円です。最低賃金との比べ方は令和8年度の最低賃金の解説にまとめています。
年間休日の分布(令和7年就労条件総合調査)
厚生労働省の調査(令和6年1年間の年間休日総数、常用労働者30人以上の民営企業)では、1企業平均は112.4日、労働者1人平均は116.6日でした。企業規模別の1企業平均は、1,000人以上 117.7日、300〜999人 116.2日、100〜299人 114.5日、30〜99人 111.2日です。企業割合は、100日未満が11.1%、100〜109日が27.9%、110〜119日が21.4%、120日以上が39.3%です(階級別の表は、下のガイドにあります)。
調査は、企業の「最も多くの労働者に適用される年間休日総数」の階級別で、個々の労働者の休日ではありません。階級別の割合と、完全週休2日制の割合、暦で数えた休日(2026年は土日・祝日・年末年始で125日)は、年間休日105日・120日は多い?少ない?で解説しています。次の調査(令和8年)が公表されたら、数字を更新します。
このツールで計算しないこと・確認できていないこと
- 1日の所定労働時間が日によって違う場合の細かい設計(1日10時間・週52時間の限度、週48時間を超える週の回数、連続労働日数の限度、特定期間)、対象期間が1年未満の変形労働時間制(280日の限度は 280 × 暦日数 ÷ 365 の端数切り捨て、とリーフレットにあります)、1箇月単位の変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制。
- 休憩時間、時間外・休日労働(36協定)と割増賃金、年次有給休暇(年間休日には含まれません)、法定休日と所定休日の区別、管理監督者などの適用除外。
- 「年間休日105日」を下回る契約や就業規則が、個別に適法かどうかの判断。「毎週同じ勤務なら週ごとに判断される」という点は、条文からの本ツールの読みで、厚生労働省の資料には明示された言い方が見つかっていません。
- 1箇月平均所定労働時間の換算は、1日の所定労働時間が毎日同じという前提です。厚生労働省のリーフレットの勤務カレンダー例は、年間総労働時間と1週あたり平均を示しており、そのうち1つは労働日数と休日数の合計が364日になっていて(誤記と思われます)、本ツールの確認には使っていません。
- 条文は2026年10月5日にe-Gov法令検索で確認しました。就労条件総合調査の数字は令和7年調査のものです。制度は改正が続くので、手続きの前に、厚生労働省の最新の資料と勤め先の就業規則で確かめてください。
月の総枠は法定労働時間の総枠の計算、1日の勤務の実働・休憩・割増賃金は勤務時間計算、年次有給休暇の日数は有給休暇の付与日数計算で確かめられます。
出典
- e-Gov法令検索 — 労働基準法(32条 労働時間、32条の2 1箇月単位の変形労働時間制、32条の4 1年単位の変形労働時間制、35条 休日。2026年10月5日に確認。現行は2026年7月17日施行で、未施行の2027年4月1日・2028年12月23日の版でも同じ条文)
- e-Gov法令検索 — 労働基準法施行規則(12条の4 1年単位の変形労働時間制の労働日数の限度(1年当たり280日)・1日10時間・1週52時間、25条の2 週44時間の特例措置対象事業場と32条の4への不適用。2026年10月5日に確認)
- 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「1年単位の変形労働時間制」リーフレット(労働日数の限度280日、対象期間が3箇月を超え1年未満のときの 280日 × 暦日数 ÷ 365)
- 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「建設業における1年単位の変形労働時間制のポイント」(令和7年6月。総枠2,085時間、労働日数は年間280日まで、年間休日数・年間総労働時間・1週あたり平均の勤務カレンダー例)
- 厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」(用語の説明の「年間休日総数」、結果の概要(2)週休制・(3)年間休日総数 第4表)
- 大阪労働局「最低賃金額以上かどうかを確認する方法」(月給制の換算例。1箇月平均所定労働時間 = 年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間 ÷ 12)
計算結果は一般的な目安であり、法律・税務その他の専門的助言ではありません。航空券や契約書、期限の管理など重要な場面では、公式の情報や専門家の説明でもご確認ください。