離婚後の手続き・請求の期限の計算

離婚の日から、財産分与の請求期限(令和8年4月1日以後の離婚は5年、前は2年)、年金分割の請求期限、離婚の際に称していた氏を称する届(3か月)、国民健康保険・国民年金の届出(14日)、調停離婚の届出(10日)を、条文どおりに計算。数え方が2通りあるときは両方を示します。

あてはまるものにチェック(表示する期限が変わります)

離婚の日を入力すると、氏の続称・国保・国民年金の届出と、財産分与・年金分割の請求期限が、早い順にここに表示されます。

期限の一覧

手続き・請求数え始める日期間根拠
財産分与を家庭裁判所に請求する(調停・審判の申立て)離婚の時(離婚の日)5年(令和8年4月1日より前の離婚は2年)民法768条2項ただし書、令和6年法律第33号附則4条
年金分割の請求(合意分割)離婚が成立した日の翌日5年(令和8年4月1日より前の離婚は2年)厚生年金保険法78条の2第1項ただし書、同施行規則78条の3、令和7年法律第74号附則10条
離婚の際に称していた氏を称する届離婚の日3か月以内民法767条2項、戸籍法77条の2
調停・審判・和解・裁判で離婚したときの届出成立・確定の日(その日を1日目に数える)10日以内戸籍法43条1項・63条・77条
国民健康保険の加入の届出(被扶養者だった人)離婚の日14日以内国民健康保険法7条、同施行規則3条
国民年金の第1号被保険者への切り替え(第3号被保険者だった人)離婚の日14日以内国民年金法施行規則6条の2
児童扶養手当の請求請求した日の属する月翌月分から支給児童扶養手当法7条1項

令和8年4月1日で、財産分与と年金分割の期限が2年から5年になりました

民法768条2項ただし書は、財産分与について協議が調わないとき・協議ができないときの、家庭裁判所への請求について、離婚の時から5年を経過したときはできないと定めています。以前は2年でした。令和6年法律第33号(令和8年4月1日施行)が5年に改め、同法附則4条は、施行日前に離婚した場合の請求期間の制限は、なお従前の例によると定めています。つまり、令和8年3月31日までに離婚した人は2年のままで、4月1日以後に離婚した人は5年です。

年金分割(合意分割)の請求期限も同じ日に、厚生年金保険法78条の2第1項ただし書で2年から5年に改められました(令和7年法律第74号。附則10条は、施行日前に離婚等をした場合はなお従前の例によるとします)。日本年金機構のQ&Aも、「離婚が成立した日の翌日から起算して5年(令和8年4月1日前に離婚等をした場合は2年)」と案内し、法務省の「りこんポータル」も、財産分与・年金分割とも「5年(令和8年3月31日以前に離婚した場合は2年)」と案内しています。年金分割は、相手方が死亡して1か月を経過すると請求できなくなる点も、法務省が注意しています(このツールでは計算しません)。離婚の日が3月31日か4月1日かで、期限が3年変わります。たとえば2026年3月31日(火)に離婚した人の期限は2028年3月31日(金)、2026年4月1日(水)に離婚した人は2031年4月1日(火)です。ガイド「財産分与・年金分割の期限は、離婚の日が3月31日か4月1日かで3年変わる」で、離婚の日ごとの期限と、すでに2年が過ぎた人がどうなるかを説明しています。

数え方と、休日の扱い

  • 財産分与と年金分割の5年(2年)は、離婚の日の翌日から数えて、5年後の応当日の前日までです(民法140条・143条2項。日本年金機構は「離婚が成立した日の翌日から起算して」と書いています)。つまり、離婚の日と同じ月日が最終日です。たとえば2026年10月12日(月)に離婚すると、最終日は2031年10月12日(日)です。2月28日・29日に離婚したときは、5年後がうるう年かどうかで、最終日が2月28日になるか29日になるかが変わります。
  • 氏の続称の3か月は、民法767条2項の「離婚の日から」です。民法140条の原則(その日を数えない)だと、2026年10月12日(月)の離婚で2027年1月12日(火)です。ただし、戸籍法43条1項は、戸籍の届出期間は「届出事件発生の日から」起算するとしていて、離婚の日を1日目に数える読みもありえます。その読みだと2027年1月11日(月)です。どちらで数えるべきかを述べた資料は確認できていないので、このツールは両方を計算して、早いほうを目安にします。
  • 調停・審判・和解・裁判で離婚したときの10日は、戸籍法43条1項どおり、成立・確定の日を1日目に数えます(調停の成立が4月1日なら4月10日まで)。戸籍の届出は、休日・夜間も市区町村の時間外窓口が受け付けると、西宮市が案内しています。その市の取り扱いなので、ほかの市区町村はそれぞれ確認してください。
  • 国民健康保険と国民年金の14日は、起算の数え方を述べた資料を確認できていないので、離婚の日を1日目に数える読みと、民法140条の読みの両方を計算して、早いほうを目安にします。2026年10月12日(月)の離婚では、2026年10月25日(日)と2026年10月26日(月)です。届出は市区町村の窓口に出すので、地方自治法4条の2第4項により、期限が自治体の休日にあたるときは休日の翌日が期限になります。この例では、2026年10月25日(日)は日曜なので、どちらの数え方でも2026年10月26日(月)です。
  • 財産分与・年金分割の最終日が休日にあたるときは、延びるという記載を確認できていないので、このツールは延ばさず、注意を出します。

児童扶養手当は、請求した月の翌月分から

父母が婚姻を解消した児童を監護する母または父は、児童扶養手当を受けられることがあります(児童扶養手当法4条1項)。手当は、認定の請求をした日の属する月の翌月から始まります(同法7条1項)。たとえば2026年10月12日(月)に離婚して、10月のうちに請求すると、支給は2026年11月分からです。請求が1か月遅れると、始まりも1か月遅れます。災害などのやむを得ない理由で請求できなかったときは、その理由がやんだ後15日以内に請求すれば、請求できなくなった日の属する月の翌月から始まります(同条2項)。対象になる児童の範囲・所得制限・手当の額は、このツールでは判定しません。

このツールで計算しないこと・確認できていないこと

  • 慰謝料の期限。民法724条は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害する場合は5年)と定めていますが、離婚そのものの慰謝料の起算点を述べた判決の原文は読んでいないので、日付は計算していません。不貞などの慰謝料は、原因となった行為ごとに期限が別に進むことがあります。
  • 養育費・面会交流の取り決め(取り決め自体に期限はありません)、親権、子の氏の変更、離婚後の共同親権の選択。令和8年4月1日からの法定養育費(民法766条の3)の額は、法定養育費の計算で計算できます。
  • 離婚のあとに生まれた子が、前夫の子と推定されるか(離婚から300日以内か、再婚したか)は、嫡出推定の計算で調べられます。
  • 年金分割の6か月の特例(按分割合を定めた審判・調停などがあったとき。施行規則78条の3第2項)、3号分割の細かい条件、事実婚の解消、離婚が外国で成立した場合、離婚の取消し。
  • 国民健康保険の世帯主が変わる・世帯を分ける届出、勤め先を通じた被扶養者の異動の届出(健康保険法施行規則38条2項は「その都度」としか書いていません)、住民票の異動(引っ越しの手続き期限のツールで計算できます)、旧姓・新姓に変わったあとの運転免許・パスポート・銀行などの名義変更。
  • 財産分与の請求期限(5年・2年)が時効なのか除斥期間なのかは、条文には書かれていません(厚生労働省の年金部会の資料は「除斥期間」と書いています)。このツールは、条文の文言どおり「請求できなくなる日」として計算します。
  • 数え方(離婚の日を1日目に数えるか)と、窓口の休日のときの扱いは、14日と3か月については条文や案内に日付の例がなく、このページの読みです。市区町村の戸籍窓口・年金事務所・家庭裁判所に確認できます。
  • 条文は、e-Govの現行の本文を2026年10月12日に確認しました。未施行の改正の版がある民法767・768・724条、厚生年金保険法78条の2、戸籍法43・77・77条の2、児童扶養手当法6〜8条は、そのすべての版と突き合わせて、文言が同じことを確かめました(戸籍法63条は2028年施行の版で添付書類の書き方が変わりますが、10日以内は同じです。児童扶養手当法4条も遠い将来の版で文言が変わります)。国民年金法施行規則6条の2と国民健康保険法施行規則3条には、未施行の改正の版がありませんでした。
  • 期間の数え方(初日を数えるかどうか)は、ガイド「初日算入と初日不算入の違い」で説明しています。日数だけを数えたいときは日数計算が使えます。

出典

計算結果は一般的な目安であり、法律・税務その他の専門的助言ではありません。航空券や契約書、期限の管理など重要な場面では、公式の情報や専門家の説明でもご確認ください。